しかもそのうち60セントは小銭でした。
小銭は一回の買い物につき一枚か二枚づつ浮かせたものです。乾物屋や八百屋や肉屋に無理矢理まけさせたので、しまいに、こんなに値切るなんてという無言の非難で頬が赤くなるほどでした。
デラは三回数えてみました。でもやっぱり1ドル87セント。
明日はクリスマスだというのに。
これでは、まったくのところ、粗末な小椅子に突っ伏して泣くしかありません。
ですからデラはそうしました。
そうしているうちに、人生というものは、
わあわあ泣くのと、
しくしく泣くのと、
微笑みとでできており、
しかも、わあわあ泣くのが大部分を占めていると思うようになりました。